空押し

インクなしで、質感だけを刻む。
光と影の段差で、静かな存在感をつくる。

空押しとは?

インクや箔を使わず、金型の圧だけで紙に凹凸を与える加工です。
凹ませて陰影を生む表現(デボス)を主に、用紙の質感を活かした静かな高級感を演出できます。細線よりも面やモチーフのシルエットで力を発揮します。
※“盛り上げて見せる”表現は「凸エンボス」で別項目にてご案内します。

おすすめの使いどころ

  • 名刺・カードのロゴやシンボル(余白と相性◎)
  • 招待状・リーフレットの表紙ワンポイント
  • パッケージ台紙・タグの素押し(質感重視のブランド向け)

加工サンプル・モックアップ

豆知識・トリビア

  • 紙が命:コットンなど“やわらかめ・厚め”ほど段差がきれいに出る。
  • 光で見え方が激変:同じ版でも照明方向で印象が大きく変わり、撮影映えしやすい。
  • 触感が“高級感スイッチ”:印刷が無くても、凹みがあるだけで手が触れたくなる。

注意点

  • 細すぎる線・小さすぎる文字は不向き。
  • 断裁・折り位置の近くは避ける(割れ・戻りを防止)。
  • 裏アタリ(裏面の凹凸)が出ます。両面デザインは位置設計に配慮。
  • ラミネート(PP)上の空押しは基本非推奨:戻りや割れの原因に。空押し前提なら紙地のままが◎。

おすすめの加工コンビネーション

  • 合紙 — 厚みが増して、凹みの陰影がいっそう美しく。
  • 箔押し — 箔は主役、空押しは背景で“光+陰影”。

印刷コンシェルジュのひとこと

「まず一つのモチーフだけに絞りましょう。紙は厚め・やわらかめが◎。最初は浅めのテストで段差と見え方を確認してから本番へ——これが失敗しない近道です。」

お問い合わせ

段差の出方や見え方を実物でご確認いただけます。紙選定とデザインのポイントもご提案します。